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【第7回】オーストリアのクリスマス
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みなさん、こんにちは、NAOKIです。
11月からあらゆる所で「クリスマス」という言葉をよく目にするようになりましたが、皆さんはもうクリスマスの計画は立てていらっしゃいますか?今日はオーストリアの伝統的な「クリスマスの過ごし方」を紹介したいと思います。
日本では「クリスマス」というと、「恋人と過ごす時間」とか「サンタクロースがプレゼントを持ってくる時期」と見なされていますが、オーストリアでは「イエス・キリストの誕生を祝う、キリスト教の人々にとって重要な行事とされています。なので、恋人と祝うというよりは、この時期だけは家族の元に帰り、家族と一緒に過ごすというほうが一般的です。又、日本では11月中旬頃から「クリスマス」を大々的に宣伝し始めるのに対し、オーストリアでは12月24日を目安に、その4週間前の日曜日がクリスマスシーズンの始まりと決まっています。何故4週間と言いますと、4回の日曜日を含むクリスマス前の4週間とは、Advent「アドヴェント(待降節)と呼ばれている「イエス・キリストの誕生を待つ期間」とされているからです。なので、毎年始まる時期が異なり、今年なら12月2日(日曜)がクリスマスの始まりです。
クリスマスの時期になると、オーストリアやドイツを訪れた人ならご存知かもしれませんが、多くの家庭は玄関と応接間にAdventskranz「アドヴェンツ・クランツ」(モミの小枝で作った待降節のリース)を飾ります。応接間の「アドヴェンツ・クランツ」には、イエス・キリスト誕生の24日までに毎週日曜日に1本づつロウソクに火を付けて、クリスマスシーズン特有のクッキーやシュトレーンと呼ばれているお菓子を食べたり、クリスマスの歌を歌ったり、イエスにまつわる聖書の話を読んだりして、「イエス・キリストの誕生を待つ」というのが一般的です。
これは学校でも同じで、クリスマスシーズンになると(特に小学校では)、担任の教師が「アドヴェンツ・クランツ」を持ってきて、毎週月曜日の一限には1本のロウソクに火を付け、聖書の話を読んでくれました。まだ幼かった僕は、聖書の話を聞くよりも、担任の教師の手作りクッキーを食べることのほうに夢中だったことを今でも鮮明に覚えています(笑)
最終的に4本のロウソクが付いた頃が、冬休み前の最後の授業だったので、担任教師と各生徒はお菓子や飲み物を学校に持っていき、クラスでいつも小さな「クリスマスパーティー」を開いていました。このように、「アドヴェンツ・クランツ」を飾り、ロウソクに火を付け、歌ったり、祈ったりすることは「伝統」と言っても過言ではありません。
更に、クリスマスの時期になると町の広場でよく見かけるのが「クリスマスマーケット」です。クリスマスマーケットはライトアップにより演出され、広場の中心に大きなクリスマスツリーがあることが多く、それを囲むかのように各店が並んでいます。店では、クリスマスには欠かせないGluehwein「グリューワイン」(赤ワインに香辛料などを入れて温めたホットワイン)をはじめ、クリスマス向けチョコレートやクッキー、簡単な食事やお土産が売られていて、昼から夜まで子供や大人で賑わっています。
実際、僕はいつもインスブルックでクリスマスを迎えていたので、インスブルックのクリスマスマーケットでKirchl「キアヘル」という独特の揚げパン(丸い揚げパンの真ん中をへこませて、そこにサウアークラウトやジャム又は粉砂糖をまぶす)を食べるのがクリスマスマーケットでの楽しみでした。
では、実際、クリスマス当日をどのように過ごすかというと、家でのんびりするというよりは、一日中忙しくしていると言ったほうが正しいでしょう。午前中は墓参りや親戚巡り、午後はクリスマスディナーの準備、プレゼントや部屋とクリスマスツリーの演出など、とにかく夕飯までは大忙しです。僕の場合、毎年オーストリアの祖父母の家で祝っていたのですが、「夕飯までは忙しいから来ないで」とよく祖母に言われたものです(苦笑)。
ディナー自体は、アメリカの映画などで出てくる「これぞクリスマス」という豪華な食事ではなく、「まだイエス・キリストが生まれていない」ということもあり、割と簡単な伝統料理が出ることが多いです。食後に祖父は、「ちょっとトイレに行ってくる」みたいな「決まった芝居」をし(笑)、隣の部屋からベルを鳴らします。これが、「イエス・キリストが生まれた」というお知らせなのです。そこで、家族一同は居間のほうに移動し、クリスマスツリーやプレゼントを眺めながら初めて「きよしこの夜」を歌います。祖父はイエス・キリストの誕生にまつわる聖書の話を聞かせてくれます。その後、待ちに待ったプレゼント交換が行われるのです。
(ちなみにですが、プレゼントと共に祖父母はいつも僕達に小さい銀貨(オリンピック記念など)をくれました。現金とは違って、気持ちの入った特別なコインなのでやはりもらった時は嬉しかったです!)
話は戻りますが、プレゼント交換が終わり、お茶をしながらゆっくりした後は、教会のクリスマスミサに行き、改めてイエス・キリストの誕生を祝福します。ミサが終わるとともにクリスマスイヴも終わります。
翌日はというと、多くの人は午前のミサに行ったり、引き続き親戚巡りや墓参りをします。その後、「イエス・キリストが無事誕生した」ことを豪華な昼食で家族と共に祝います。祖父母の家ではたいてい、スープ、前菜、サラダ、御馳走のWienerschnitzel「ウィーナーシュニッツェル」(仔牛のカツレツ)、デザートというメニューでした。食後は家族で様々な話題で花を咲かせ、3時になると今度は「ケーキ」を食べたりするなど、一日中家族と過ごすのが一般的です。
今回は、オーストリアの「クリスマスの過ごし方」を取り上げましたが、皆さんは毎年どのようにクリスマスを過ごしていらっしゃいますか?今年は24日が祝日ということもあり、街はクリスマスを祝う人々で溢れると思いますが、皆さんも楽しい時間を過ごせることを願っております。その際、好きな人や家族に、ちょっとオーストリア風に「ウィーン金貨」をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
では、また次回お会いしましょう!
NAOKI
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